「はっ!?」
合宿が始まった。案の定、女テニとは離れた宿舎に泊まる。そうはいっても私は1人部屋のはず!!
「オサムせんせー、あたし1人部屋ですかー?」
「1人部屋なんかないで?」
「はっ!?」
「お前は女子の宿舎に行く予定やで?」
「びっくりさせないでよ!!オサムせんせ!」
ほんと、こっちの人はびっくりさせてくれるよね...
「えー。名前、こっちおらんのー?」
「金ちゃん、ごめんね?練習まではずっといるから」
「おん!美味い飯、楽しみにしてんでー?」
「わかった!頑張れっ!」
大量のご飯を作るなんて初めてだけど、みんなに食べてもらうなんて緊張するな。
「名前」
「謙也先輩!合宿始まりましたね」
「せやな、今からやな」
「はいっ!飛びっきりのご飯作って待ってます」
「っ...」
謙也先輩があたしから顔を背ける。どうしたんだろー?なんか先輩可愛いなっ!
「頑張ってくださいね?」
「お、おん...名前は無理はせんでええからな?」
「わ、かりました」
謙也先輩に頭を撫でられることは多くあった。けど、こうやって笑顔で撫でられるのは苦手だった。光が言うには謙也先輩はヘタレ。なのにこういうことできるのは、ヘタレじゃないと思うんだよね...
よし、ごはんつーくろ!
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