ごわ
「んん...」
「名前っ!!!」
目を覚ますと白い天井が見えた。
ここはどこなんだろう。
わたし、何でこんなところに?
「名前、大丈夫?」
「なんで私はこんなところに?」
「え、覚えてないの?」
「そして、あなたは誰ですか?」
目の前にいた彼は驚いた顔と悲しそうな顔をした。
私は訳もわからないまま
様態検査をすることになった。
「体に異常はありません。自分でおかしいところは?」
「えーと、私はなんでこんな怪我を?」
「...記憶がないんですか?」
「はい。名前と年齢くらいはわかりますが、それ以外は全く...」
「そうか...」
私の診断結果は記憶喪失だと言われた。
そして事故のことをすべて聞かされ部屋に戻った。
聞けば私は2ヶ月ほどこの病院で眠っていたらしい。
その間に怪我は歩ける程度に治ったというのだった。
「おかえり」
「あ、えとただいま?」
「俺のこと誰だかわかんない?」
「はい、すみません。友達でしたか?」
「...双子の兄」
「え、双子っ!?」
「世にも珍しい異性の一卵性双生児なんだ」
「そ、そーなんですか?」
「敬語やめて。俺ら家族だよ?」
「う、うん」
私はまだ眠っていたかった為
双子の兄である、敦ことあっくん(そう呼んでいたらしい)に断りを入れ
眠りについた。
彼が泣いているのも知らず...
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