さんわ





敦side






思った通り勝った全中。
疲れたーとかやったなーとか言ってる更衣室。




ードンドンドンドンっー



「誰なのだよ、騒がしい」




ーがちゃー



「はあっ...はあっ、皆、聞いて...」




そこには血相を変えて入ってきた桃ちん。
焦りと涙が見える...



「どうしたんだい?そんな慌てて...何かあったのかい?」

「あのね、名前がっ、名前があっ」

「名前ちんがどうしたの?」

「駐車場で、小さな子...守って、轢かれたって...」


そう言われて俺は直ぐに駐車場に向かった。






「あのっ、名前はっ!」

「先ほど救急車で運ばれました。親族ですか?」

「はい...双子の兄です」



俺は病院を聞いて走ってそこまで行こうと思った。
けど、先生が乗せてくれるらしく車に乗り込んだ。




「紫原...大丈夫だ。落ち着いてるか?」

「落ち着いてる暇なんかない。妹が轢かれて落ち着いてらるかっての!?ふざけんなし」

「だから落ち着け。お前の妹はそんなに弱くないだろ?」

「...っ」

「ほら、ついたぞ」





感情的になりすぎたかな。
そうだ、名前はなんだかんだいってしっかり者だった。
頼りにしてることだってあった。
だから今回だって幼い子を守ったんだよね...





病院に入ってからは走って名前の元まで行った。
両親は先に来てて、手術中と書かれてある部屋の前まで行った。



「敦...」

「名前は大丈夫なわけ?」

「敦、まだわたし達もわからないの」

「そうだ、今はここに座っておけ」

「...わかった」




俺は疲れた体をソファに預け名前の手術が終わるのを待った。







(こんなはずじゃなかったのに)









いつの間にか呼び捨てになってます。
家族の前や本気になるとそうなる設定です...


prev next

第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -