｢それは小さい時の話でしょ！！｣






｢ひーかーるー｣

｢なんや、朝から｣

｢先輩たちどーにかしてっ｣

｢あー...｣




教室に着いてすぐ光の元へ向かった。
元はといえば光があたしのことあの人たちに紹介したからいけないんだよ！



｢ねーっ、光ってばあ！｣

｢俺からも頼むわ。マネやってくれへん？｣

｢えー！ちょ、なんで！？｣

｢俺の近くにお前置いとかんと...｣




え、何？告白？
きゃーっ(笑)
までは思わないけど、光どした！？


｢直ぐヘマするやんww｣

｢かっちーん！あたし今怒ったよ！？｣

｢嘘やって、心配やからな。幼馴染みとして｣

｢光...｣

｢ってことでやってくれへん？マネージャー｣

｢し、仕方ないなあ...｣

｢よし、白石先輩、これでいいすかー？｣

｢え？｣

｢でかした財前！！｣




ちょ、まって、何故白石先輩いるわけ！？
ここ教室ですけど！？



｢ちょろいもんすよ、こいつは｣

｢光なんて知らないから！｣




私は大人気なくも少し涙を浮かべながら教室を出た。







ーどんっー




｢わっ、すまん！大丈夫か！？...って苗字さん？｣

｢...あ、忍足先輩｣

｢おわっ、泣いとるんか！？｣

｢...いえ、泣いてません｣

｢今にも泣きそうやで？｣




あたしはさっきの出来事を忍足先輩に話した。
いや、そりゃあ子供っぽいけどさあ...



｢辛いよな...｣

｢せんぱ、いっ｣

｢財前も言い方考えろちゅーねん｣

｢ですよねぇ...久々の再開なのに｣

｢苗字さん、財前のこと好きなん？｣

｢そりゃ好きですよ！だって...｣




｢名前！｣

｢ひ、光っ...｣

｢すまん...｣

｢本気で謝ってるの？｣

｢おん...お前見とると、つい弄りたくなってまうねん｣

｢あのねぇ...はあ｣

｢俺の近くにおらんとアカンやろ？｣

｢それは小さい時の話でしょ！！｣

｢それよか、なんで謙也さんがいるんすか？｣



それよかじゃないよ！それよかじゃ！
忍足先輩、巻沿いみたいですいません！




｢お前が苗字さん泣かすからやろ！大丈夫ならええんやけど｣

｢すみません...忍足先輩、ありがとうございますっ｣



私は心からの感謝を込めて笑顔を向けた。
忍足先輩ってほんといい人だなあ...






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