プレーを思い出す







「桐皇学園だー」

「受かってよかったな」

「2人と同じ学校だ!」


私とさつきと大輝。
3人でこの学校に来た。


(大好きな2人と同じ学校なんて嬉しいな)


「クラス表、見に行くぞ」

「大ちゃん待ってよー」

「大輝、引っ張らないでっ」

「あー?待ってられねーよ」


独特の笑い方がまたかっこよくて
ドキドキしてる。
この笑顔は3年の全中終わってから良くするようになった。
にや、というかにやり、というか
どちらにせよかっこいいのだけど。


「あんま見てんな」

「えっ?」

「そうだよ!名前は大ちゃん見すぎっ」

「そんなことないよっ」

「俺にデレデレのくせに」

「うるさいなあっ」


自分の顔が赤くなっているのがわかる。


(はあ、調子狂うよ...)

とか思いながらも笑ってた。



「あ!あたしと名前はクラス一緒だ!」

「大輝だけ違うね...」

「さつき、変われよ」

「いーやっ!大ちゃん、わがまま言わないのー」

「はいはい」


楽しくなりそうだと思った。
さつきとマネージャーをまたやって
大輝のプレーを見て、成長していく姿を見たかった。












なのになんでかな?
私がマネージャーをやめたあと何があったの?
大輝のそのプレーは独りよがりだった。
私は頭が真っ白になった。


「大輝、あのプレーは何?」

「ああ?俺に勝てるのは俺だけなんだから本気なんて必要ねーだろ?」

「もう、前の大輝とは違うんだね」

「知るかよ。後、俺は練習に出ねーから言っておけよ」

「ふざけないでっ」

「あーあーあー、こんなとこで喧嘩なんてやってられっかよ」

「大輝なんて知らないからっ」

「ほいほい」




大輝を初めて嫌いだと思えた。





君のプレーを思い出す高1の春



(さーつーきー)
(青峰くんのこと?最近練習出てないよね?)
(うん...説得できなかった)
(ほっとけばいいよ)
(もう、知らないんだから)





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