原因は君だ







元はと言えば、私が風邪をひいた理由が
しっかりとある。



「ねぇ、苗字さん。ちょっときて」

「え?うん」



昼休み、さつきのとこに行こうと席を立つと
クラスの子にそう言われた。
連れてこられたのは屋上。


「あんた、赤司さまの何?」

「赤司くん?えーと、友達かな」

「それにしては近付きすぎよ」

「え?そうかな...」

「とぼけるのもいい加減にしてくれる?」


そんなつもりは一切なかった。
ただ普通に仲良くして
ちょっとドキドキして...
それ以上でないし、私はマネージャーだから
メンバーの体調管理もしてた。

「えっと、あなたは赤司くんの何?」

「はあっ、!?それは、」

「答えれないの?」

「っ、...ちょっと!もう、やっちゃって!」



その声とともにバケツに入っていたらしい
水をかけられた。


(冷たい...)


「ざまあみなさい。行くわよ」

「赤司さまに近づかないでね?」

「あなただけのものじゃないから」



ーぱたぱた...ー


「知ってるし、」



私は制服が乾くまで屋上から動かなかった。








「ただいまー」

「名前、おかえり...って、すごい顔が赤いわよ!?」

「え?そうかなあ?ちょっとぼーっとするかな...」

「熱はかるわよ!」


風邪の原因は君だということは秘密


(39.4度!?早く寝なさい!!)
(え!!?分かった)





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