代わりは
(はあー、借り物競争なんて嫌だなー)
私は俯きながらそう思った。
周りはいかにも足が速そうな男子とか
運動やってる女子とか...
(勝てるわけないか)
「よーい、」
ーパーンッー
それと同時に一斉に走り出す。
ちなみに私たちの学校は、ひとグループが
同じお題になる。
「えー、お題は...1年B組赤司征十郎の私物」
「「「ええー!」」」
「あ、赤司くんの私物?」
(んー、怖いけどマネージャーだしな)
私は集合テントにいる赤司くんの元へ走った。
そこには、めんどくさそうな顔の赤司くん。
先に来ていた私以外の3人が交渉中だった。
「赤司ー、頼むぜ!なんか貸してくれよ」
「何の為にだい?」
「あ!俺B組だからよー!」
「僕の出てる競技でない限り関係ないよ」
「おーねーがいっ、赤司くんっ」
「動じないよ、意味の無い色気には」
「なっ、」
こんな状況、行ける方がすごいと思う。
私は後ず去った。
「 名前、なにしてるんだい? 」
「えと、赤司くん。何か私物貸してもらえないかな?」
「私物ねぇ、このタオルでもいいかい?」
「えっ」
なんで私にはあっさり ...
「そのかわり、 名前のタオルもらうね?」
「っ...わかったよ」
あのタオルを赤司くんが使うんだ...
なんか、ドキドキする。
タオルの代わりは好きな人
(なんであの子にだけ!)
(ひいきかっ!!)
2013.08.13改
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