美しき日々。<3>
I see I'm in the sea.(1)
ふとした瞬間、泡の音が聞こえることがある。
こぽこぽと、僕に訴えかける声が耳に突き刺さる瞬間がある。
それは、大好きなギターに触れているとき。
それは、ベッドに潜り込んで憧れのミュージシャンの曲に聴き入っているとき。
それは、未来の話をするとき。
そうしてなんだか息が苦しくなって、僕はようやくここがどこなのか答えにたどり着くのである。酸素が欲しい。僕は続けて口に出すのである。
あはは、僕はなにを言っているんだろう。酸素はもう十分なんだ。
僕に足りないのはもっと別のもの。
浮かんでは僕から遠ざかっていく泡と、その反対に鎮座する底の見えない闇。
僕は、どうするんだ。
僕の欲しいものは、どこだ。
僕はこれから、どこにいくんだ。
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