→隣の伊武くん
※隣の○○くんシリーズ
・・・マンションで彼と素敵な隣暮らし
ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン
「・・・やめろよ何の嫌がらせだよ」
「じゃあすぐ出て来てよ深司くん!!」
「で、用は?」
「なんか私の部屋に変なでかい虫がいるの。カメムシっぽいかも」
「じゃあな」
「な、なんで!?待ってよ助けてよ!!」
「ていうかなんでそこで俺を呼ぼうと思った?隣の部屋だから気前よく助けてくれるとでも思った?俺が虫を進んで退治したがるキャラだとでも思った?そもそも俺今大事なヘアケア中で洗い流さないトリートメントつけててむやみに動き回りたくない」
「要するに虫退治が嫌なんだね・・・?」
「そうだ神尾にでもやってもらえばいいじゃん。神尾呼ぼ」
「えっそのためだけに!?神尾の家結構遠いよ!」
「いいよ走ってくればトレーニングになって神尾にもプラスじゃん」
「なんて限りない上から目線」
「杏ちゃんの名前でも出せばすぐ来るだろ。後は適当に誤魔化しちゃえ」
「・・・・・・」
「あっそうだ、ついでにこの前貸したCD返してもらお。そうなると走ってケースに傷つけられると嫌だから競歩で来させた方がいいかな。それか厳重に包装させて・・・」
「・・・・・・深司くん」
「なに?今神尾にメールしてやってるから静かにして」
「神尾が来るまでの間、深司くんの部屋にお邪魔してもいい・・・?」
「えっ」
「だ、だって、虫こわいから・・・お願い!」
「ハァ・・・・・・好きにすれば」