→隣の跡部くん
※隣の○○くんシリーズ
・・・マンションで彼と素敵な隣暮らし
「・・・いやいやいや!おかしいでしょ『隣の跡部くん』って!跡部がマンション暮らしって!」
「うるせえメス猫だな。俺様のすることに文句あんのか?」
「いやいやいやいや文句とかじゃなくてね!?あり得ないでしょ!え?ていうか何で私の部屋の前にいるの?まさか本当に越して来たの!?いつの間に!?」
「アン?お前が売った喧嘩だろ?俺様に一人暮らしなんて出来る生活力があるわけ無いって言ったよなあ」
「クッ・・・ていうか別に喧嘩売ったわけじゃないんだけど・・・。で、ウチの隣が偶然空いてたから住んでみたってわけ?相変わらず非常識な・・・」
「ああ。最初はフロア丸ごと買い取ろうとしたんだがな」
「お願いだからやめてね!!?・・・それで、ちゃんと自立した生活はできてるわけ?」
「俺様をナメるなよ。とは言えこの部屋は狭すぎるからな。ベッド一つと起きて着る服を運びこんだら場所が埋まっちまった」
「はああああああ!!??」
「おまけにトレーニングする場所も無い。俺様は炊事も洗濯もやらねえ。ここの風呂は名前だけの容器だ。結局元の家で食事や入浴諸々済ましてから夜こっちに来て寝ることにした」
「自活のじの字もできてないよ!!!あとベッドどんだけでかいの!!?あーもうツッコミが追い付かない・・・・・・あのさあ、こんな生活始めても意味ないじゃん。何が楽しくてやってるんだか・・・」
「は?お前がいるからに決まってんだろ」
「え」
「お前が言うから話に乗ってやった。お前がいるからその隣の部屋にした。人生の余興としてこの窮屈な暮らしを経験してやってもいいかって思ったんだよ」
「なっ・・・!!」
「お前といると退屈だけはしないで済みそうだしな。ま、言い出した責任取って存分に俺様を楽しませろよ?」
「な、なに、そんな・・・偉そうに・・・言い方ひどいし!・・・せめてもっと家として使ってから言いなよ。こんなのただの寝る場所じゃん」
「平たく言うとそうなるな」
「ニヤニヤ笑わないでよ・・・・・・しょうがないからご飯は私が作ってあげてもいいけど。シェフの料理なんかと比べたらはっ倒すからね!」
「フン、しょうがねえから呼ばれてやるよ」
「はあ・・・なんか結局跡部のペースだなあ・・・」
「お前が俺様に勝とうなんざ百年早い。せいぜいその人生費やして励めよ」
「はいは・・・(えっ・・・なにそれ・・・遠回しなプロポーズ!?)」