AD蛙の本番いきまーす。
「本番いきまーす。３、２…」
和やかなムードで始まった番組。
突如出し始めたフランのカンペで、一気にスタジオ内の空気が凍りついた。
“堕王子、すべってまーす。空気読めよ。”
“アホロン毛、声のボリューム考えろー。”
“テンション上げすぎなんですよー、孔雀おかま。”
“雷髭オヤジ、ムサいんでフレームアウトでお願いしまーす。”
“あれー、笑顔が堅いですよー。笑ってA”
“だから、笑えよ。”
笑うどころか、肩をわなわなと震わせる出演者達。
そして、ついに…!!
「てめぇ、フランいい加減にしろよ!!」
カッカッカッ!!
「せんぱーい、ナイフ投げないでくださーい。」
「う゛ぉぉおい!!フラン！覚悟は出来てるんだろうなぁ!!」
「あー、ムリでーす。」
「んもうフランちゃん!!」
「ぬおぅ！フラン!!」
「ボスー、ヘルプミー。」
「うるせぇ、ドカスが!!かっ消えろ!!」
こうして、お茶の間のTV画面は爆発音と砂嵐の後“しばらくお待ちください”に変わり、そのまま生放送が終了した。
ＡＤ蛙、出演者を怒らせるカンペ作りはピカイチです。
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