Nice kill(ナイスキー)

ペットは飼い主に似るとはよく言ったもので、堕王子の前髪そっくりの毛の固まりは、これまた堕王子の笑い声にそっくりの鳴き声を上げて赤々とした炎を振りかざしていく。

鼻をつく臭いと共に聞こえるのは負け犬の喧しい断末魔。


「ベルせんぱーい、ナイスキー。」


右手親指をたてて一応の誉め言葉を言えば、不機嫌なオーラを放ちながらベル先輩がこちらを向いた。


「あん?んだよそれ。つぅか、てめぇはいつになったら匣開口すんだよ。」

「ですからー、コレが邪魔で開口出来ないんですよー。てなわけで、脱いでもいいですかー?」

「いい分けねぇだろ!!」


無理矢理被らされているカエル帽に手をかければ、容赦なく堕王子のナイフが嵐のごとく降り注ぐ。いかにもオリジナルなダサいナイフに泪が出た。


今日も暗殺部隊は平常運行。




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