HRが終わると、私はダッシュで校門へ向かう。
校門の側には、白くて大きな4WD。
ハルちゃんの愛車があった。
「おまたせ!!」
勢いよく車の中に乗り込むと
「おかえり、ルカ。」
ハルちゃんは私の体を抱き寄せて、ほっぺに軽くキスをする。
もう……。
私の顔はトマトみたいにまっかっか。
ハルちゃんはズルイ大人。
こういう女の子のツボを心得てる辺りが、私は怖い。
ホントに私のコト好きなのかな。
誰にでもこういうことしてるんじゃないのかなって…怖くなる。
少しシュンとして助手席に乗り込むと
「どうしたの?ルカ。」
ハルちゃんが私の顔をジィッと覗き込む。
あ〜!!だめだめ!!
こんな顔ハルちゃんに見せたら、嫌われちゃう!!
「な、なんでもないよ!!
行こう?ハルちゃんっ!!
出発進行〜!!!!」
空元気を振りかざしてフロントガラスの先をビシっと指差すと
「変なルカ。」
そう笑って。
ハルちゃんは、車をブオンと走らせた。
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