春にはお花見

夏には花火。



何度も何度も季節を繰り返し、
私が中学生になった頃。



「ハールーちゃんっ!!」

「あ……、ルカ……。」




ハルちゃんは…
何故か急にそっけなくなった。





「ハルちゃん!!おはよう〜!!」




いつものように、ギューっと腕にしがみついても。
おっきくてたくましい、その胸に飛び込んでギュって思いっきり抱きしめても。




「おはよ、ルカ。」




ハルちゃんは…
私を抱き返すことはなく、そっと体を手で押し戻す。





「え……??」




昔ならもっとギュって抱きしめ返してくれたのに。
ほっぺにチューだってしてくれる時だって、あったのに。



なんで??
なんでしてくれないの??

ハルちゃん。
ルカのことキライになったの?

だからそんなに困った顔して私を見てるの??




そっけないハルちゃんの態度が悲しくて。



涙をこらえながらさらに強い力で腕にしがみつくと



「ダメだよ、ルカ。
そういうことはもう俺にしちゃいけない。」



そう言って。
ハルちゃんは私の腕をそっとはずした。



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