05


「ちょっ…痛いよ、逸都。」


抗議の声をあげても逸都は素知らぬ顔。


「あぁん!!??ウルセェな。チョコごときが俺様に指図すんじゃねぇ!!」




ギロッ





逸都は“黙れ”とでも言うかのように凄く怖い目をして私を睨む。






うぅっ……、ヒドイ。







180センチ近くある逸都から見れば158センチしかない私は、お子ちゃまも同然。

20センチ以上ある身長差は隣に並ぶとコントにしか見えない。





は〜…。
私がもうちょっと可愛ければ、この身長差も生かせただろうに〜。




軽く自己嫌悪に陥りながら、スポーツドリンクをメンバーに回していると。






「あの……。
佐藤センパイ、いらっしゃいますか??」







ちっちゃくて
かわいくて。

少女マンガの中から抜け出してきたかのような美少女が、体育館の入り口から申し訳なさそうにチョコンと顔を出した。








5/12
目次へ



「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -