06
「はぁ…はぁ…。
思い知ったか!!このクソキノコバカちょこ!!」
今までの俺の一番はバスケで…
一番大切なモノはバスケットボールで。
バスケ以上に興味のあるものも、バスケ以上に夢中になれるモンも全くなかった。
恋愛になんて全く興味なかったし、恋愛しかすることのないバカなオンナにはもっと興味がなかった。
強くなりたい、上手くなりたい。
俺にはバスケしかないんだと思っていたのに…
そうじゃなかったんだと思い知る。
『逸都!!ナイッシュー!!』
『逸都、スゴい!!今のどうやったの!!?』
『あんなプレイ、どうやったらできるの!?』
悔しい。
むかつく。
だけど…
こうなったら認めざるを得ねぇ…かな。
俺は…
きっと俺の為だけにバスケに打ち込んでたワケじゃない。
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