08


…☆…☆…☆…☆…☆…☆…



俺が白い世界に連れていかれた間。
俺はまっ白い世界で懐かしい夢を見ていた。



『はーちゃん。』

『なに、ちょこ。』

『ちょこね?はーちゃんのことだーいすき!!』

『ほんとか?おれもちょこのことだいすきだぞ?』



小さなちょこと小さな俺。
俺の家のリビングで二人はブロック遊びをしながら話をしていた。



『ほんと…?じゃあちょこがおとなになったら、ちょことけっこんしてくれる?』



ニコニコしながら俺の右手を握りしめるちょこに向かって俺は




『ヤだよ、すぐにけっこんはしてやらねーよ。』





と悪魔な一言をいいはなつ。




そして残念そうに『えーっ。』と声を上げるちょこに向かってこう言ったんだ。





『ちょこ。
まず“こいびと”にならないとけっこんはできないんだぞ?
おまえがホントにおれのことがすきなら、おとなになったとき、おまえをおれのかのじょにしてやるよ。』






そう言って。
小さな俺はちょこの右手をギュゥっと掴んだ。





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