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城内。
常設資料室内。
ここには今迄起きた騎士団が関わった事件の報告書が全部収められている。
たくさんのファイルが本棚に隙間なく敷き詰められていた。
扉を開けて直ぐ隣にある小さなボードに手を触れると部屋の電気が順々に点いた。
アレルはそれを確認すると、資料室内に足を踏み入れ"何か"を探していた。
日時順に並んでいる報告書は、気付けば奥の方へと進んでいた。
目的の物が見つかると、それを手に取って目を通す。
「イーリウムの壊滅…大半の者は首を深く刺されて死亡…」
ぽつりぽつりと、単語を小声で呟く。
僅かに抱いていた違和感は、ある単語によりはっきりとする。
アレルは唇を噛んだ。
「ーーーあいつらの、仕業か…」
小さな声で呟いたその言葉は、誰にも届かない。
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