prologue



(今日もまた、話せないのかな)


私は私を呼びにきた彼を見て毎日思う事がある。誰一人不思議がらない私達の事。自分の立ち位置。
そして、私の地位の事。

今日もまた、彼は笑いもせず、私にいつもの言葉を告げるのだ。


「お嬢様、家庭教師がお見えです」


ありがとう、とも言えずに私は部屋を出た。






[ 31/195 ]

[*prev] [next#]



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -