prologue



夢を見た。
それが"夢"である自信は正直ないけれど
妙に曖昧な景色が広がって
でもどこかで見たことがある景色で、
確かにそこにいるのに、
自分はふわふわ宙に浮いているような感覚で。


そして「自分」はそこで、「誰か」と話をしているの。
油性ペンで間違えたところを塗りつぶしたみたいに全く見えない「誰か」が、「自分」に対して「笑って」いるの。


「あたし」に対して笑う、何も分からない「あなた」。
「あたし」の頭を撫でる、優しく大きな手をした「あなた」。



ーーーーーーひた笑う、「君」は誰?









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