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ぱちりという効果音が合うかのようにユリは目が覚めた

「おー、生きてた」

なんともまあ、気が抜けるような第一声を発し、起きあがる。
一度大きく伸びをして、一体どれほど寝ていたのかはわからないが体調は良好なため、誰かしらに報告しようと扉に手をかけようとした。が、自動ドアさながら勝手に開いていく扉と、その先にヤムライハの姿。


「久しぶり…?」
「……え? ユリなの…?」


頷くと同時にくる圧迫感。その正体は言わずもがなヤムライハであり、久々の再開に喜びを隠しきれず、いつもより気持ち多めに抱きしめたのが悪かったのであろうか、今にも息苦しさにより死にそうになっているユリを慌てて離す。

「…死ぬかと思った……」



       。
      ○
      。
       ○
       。


「そっか、ヤムライハが処置してくれたんだ。ありがとう」

自分が毒を盛られて倒れてからの事を聞き、犯人については侍女の犯行としか言わず、詳しいことははぐらかされていた。

「お礼なら他の人にも言ってあげて。あ、でも王様達はさっき言った通りバルバッドに向かっちゃったから駄目か…。とりあえず、ユリが起きて元気なことは報告しておくから!」


そう言うが否やヤムライハはユリの部屋を出て行きルフの瞳を通じてジャーファルに連絡を取る。

『…はい。ヤムライハどうしました?』

『ユリの意識が戻りました』

『!! …体調の方は?』

『良好ですのでご心配なく。王達にも伝えておいていただけますか?』

『もちろんですよ、それと変わったことはありますか?』

『いえ、特には。何かあったら連絡します』

ジャーファルの隠し切れていない安堵の表情を見たヤムライハはユリも罪な女ねー。と何かに気づいたようにボソッと言っていて、ユリは他の八人将にお礼をいっていたときにくしゃみをするもんだからヒナホホ達から「誰かがユリの噂してんじゃねーか?」と笑いながら話していた。






――――――――


八人将との話しは番外編で書こうかなと思っています。


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