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※少し流血表現あります



なぜかすんなり決まった食客。王宮に戻る前に聞かれたことは答えようと、ジニーに席を外してもらい3人でテーブルに着く。どこから話そうかと思っていたユリにシンドバッドは尋ねる。魔法を見せてくれないか、と。
ユリはそれに同意し説明しながら見せた


「私は両親とも魔法使いで気付くと魔法が使えました。私の国では大抵の人は呪文をとなえないと魔法が発動しません」

ユリは無言呪文が使えたが自慢のように思われたら嫌なので言わなかった。
シンドバッドとジャーファルは話を真剣に聞いていたのでユリは話を続ける

「魔法の種類は沢山あり、生活に便利なものから戦うものまであり……あの、ここには魔法使いはいないんですか?」

2人が真剣に聞いてくれていたのでもしかしていないのかと思ったユリは聞くが

「いや、魔導師がいるが、どの程度出来るのか気になってな」

この言葉を聞き、シンドバッドが自分を見定めていることに気付く。使えるものか使えない者か。そして先ほどから隠しているようで隠し切れていないジャーファルの探りを入れている目。
ユリは相手の心を読みとれる開心術を心得ているのでやろうと思えば出来るが、だいたい理解できた。忠実なシンドバッドの部下であるから、表向きは食客にしてくれたものの、もしユリが反逆者だった場合を考えると、近くにいた方が捕えやすい。王宮には強い人も沢山いるから逃れられないのを逆手にとり自分が見張っていようという感じだろう。
シンドバッドは純粋な期待だろうと予想し、名前は魔法を見せる。
自分の腕を出し――

「お見苦しいかもしれませんが…ディフィンド(裂けよ)」

「え、ちょっとユリさん何してるんですか!」
「いや、そこまでしなくてもいいぞ!」

呪文を唱えるが否や名前の腕からポタポタと流れる赤い血。驚くジャーファルとシンドバッド

「あ、すいません。もっと深くも出来るのですが、痛いのはちょっと…。それで、この傷を治すのもあります――エピスキー(癒えよ)」

さっきまで流れていた傷跡も残らず治った腕。するとシンドバッドは不思議そうにその腕を見、ユリを見た

「やっぱりヤムライハとは違う魔法だな。ユリはどこの国の出身だ?」

そう聞かれ、そういえば異世界って言ってなかったな。と思いながらも、生まれは日本です、というがやはり2人とも日本は知らないと言われてしまった。当たり前と言ったら当たり前である。


「あー、今更ですし、信じてもらえないとは思うんですが私、別世界の人間だったんだと思います。」


「「………は?…」」


今度はシンドバッドとジャーファルがユリの爆弾発言に口をそろえたのだった







―――――――――


補足:主人公は日本生まれのイギリスと日本のハーフです。勿論ホグワーツに通っていました。マギの世界では言語が違うかもしれませんが、主人公はなんの違和感も無く日本語使っています。(トリップ特典なのか、マギの世界での共通語が日本語なのかは読者様にお任せします)





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