停止線が朧になって……。(幸村)




「お館様ああぁああぁぁぁあ!!」

「幸村ぁあああぁぁぁあぁぁ!!」

「ぅおやかたさばぁぁあぁあ!!」

「ゆきむるぁああぁああぁぁ!!」

「幸村、お館様、朝餉ですよー」


なんて声をかけるも聞こえるはずがなく。
しょーがないなあ毎朝毎朝。


「佐助、止めてもらえる?」

「ごめん、俺様ちょーっと嫌だなあ」


…お前の主だろう、幸村は。
まったく、減給してもらうように言うよ?寧ろさせるよ?
小さく溜息をついて、もう一度武田主従の方を向いた。


「幸村、お館様、朝餉ですってば」

「ぅおやかたさぶぁあああぁぁぁあ!!」

「ぃゆきむるぁあぁああぁあぁぁあ!!」


…ダメだこりゃ。
仕方ない、早く止めないと折角の朝餉が冷めちゃうし…


「うぉやがださ「止まれっ!!」ぶふぉっ!」

「玲ちゃん、さっすがー」


幸村の顔面に回し蹴り。
流石にお館様程は飛ばせないけど、止まったしよしとしよう。


「ほら幸村、朝餉だよ!起きて!」


むくりと起き上がった幸村の手は何故か握りこぶし。
ま…まさか…






停止線が朧になって……。
(玲殿おぉおおぉぉぉおぉ!!)
(殴り愛?!私はお館様じゃない!!)
(真田の旦那、ああなったら止まらないもんなぁ…)
(幸村!慢心するでないぞ!)
(佐助ぇ!お館様ぁ!見てないで助けて下さい!!)

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かなり前に書いたものが出てきたので曝しw
いやあひどい出来だw



title:豹変する10のお題
配布元:Abandon(PCサイト様)
100827
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