壊・しても・イイ・? (光秀) 「玲、」 「なに?」 「愛していますよ、殺したいほどに」 ニィ、といやらしく――狂喜じみた声で囁く男。 さらりと靡く銀髪が酷く美しいと思った。 嗚呼、それが血に塗れたら…どれだけ素敵なのでしょう? 「ご生憎様、私は殺されるシュミはないわ」 「おや、それは残念です」 わざとらしく、肩を竦めてみせる光秀。 周りはこの男を異常だと言うが、私にはそうみえない。 だって、この男はそれを隠さずに生きているから。 私からしてみれば、隠して、騙して、その驚愕の表情を刈り取っているほうがよっぽど異常だと思う。 理性の仮面で、相手を嘲笑う。 ――――――それは、私。 「光秀が、」 「はい?」 ああ、どうしよう、この男の前ではその仮面が使えない。 これは愛しさ?それとも同族嫌悪? むくり、私のキョウキが起き上がる。 さあ光秀、死合いましょう? 薄っぺらな言葉も情も要らないわ、私の殺意と狂喜を受け止めて? 「私に殺されてくれるならいいわ」 男の目が狂喜で染まる。 欲望だけの瞳の獲物は、私。 ゆらり、鎌を持ち上げた。 「フフフ…ク、クク…これはこれは…私としたことが、」 そうだよ、ねえ光秀、お互いに死合えばいいの。 その鎌で私を斬りなさい、すれば私は貴方を断つわ。 ぺろり、血に飢えた己の唇を舐めた。 「こんな上物をにがしていたなんて…クハハハハ!」 「お互い様ね。――だから光秀、」 壊・しても・イイ・? (くくく…貴方に壊されるのもまた一興ですね…!) (そお?なら始めましょう光秀) (あぁ、なんて素晴らしい…これ以上の恍惚など有り得ない!) (ふふっ…同感だわ) --------------------------------- すいません変態を書いたら暴走しました。← みっちー好きだよ…! title:破壊衝動的10のお題 配布元:Abandon(PCサイト様) 100207 |