狩人が産み出される瞬間。(伊達主従)



「政宗様、」


…返事がない。
中を覗けばもぬけの殻で、人が居た気配すらも危うい。


「…やられた、」


まったく、政宗様もいい加減にしていただきたいものだ。
聞こえる軽い足音。
玲殿は俺を見ると、あれ、と小さく声を漏らした。


「小十郎さん、どうかしたんですか?」

「玲殿、いえ…政宗様がまた逃亡されまして」


苦笑いの玲殿。
手には少しばかりの書状と、八つ時の茶請け。
…これなら尚更、早く連れ戻さねば。


「連れ戻しに行ってきますんで、玲殿はここで…」

「たまには私が行きますよ、小十郎さん、お疲れのようですから」


にっこり、そんな雰囲気の似合う表情。
が、書状と茶請けのかわりに手にとっているのは…鉈。


「…玲殿?」


にこにこと笑ったまま、中庭へと出ると、木の前でおもむろに鉈を振りかざした。


「何時まで隠れてんだこの馬鹿宗!!」


鈍い風斬り音のあと、少しばかり青い顔で政宗様が玲殿から逃げ回っていた。
…そういえば玲殿は、鬼事になると人が変わるとか、成実が言っていたような。






(っぶねぇ!!殺す気か?!)
(知るか馬鹿野郎!前出ろ!前だ!!)
(What?!小十郎の台詞だろ?!)
(関係あるかぁああぁあぁぁぁあ!!)

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相変わらず酷い出来だw←
とりあえず夢主は政宗と幼なじみチックな関係で。


title:破壊衝動的10のお題
配布元:Abandon(PCサイト様)
100109
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