いつからこんな風になってしまったんだろうか。

小さい頃と変わらない白い肌、長い髪。まさかこんな形で綺麗だと感じる日が来るとは思わなかった。



「…んん…っやだ…っ!」

「平気か…?」


平気なわけがないとわかっているのに、言葉をかけることしかできない。

首を横に振っている彼女を見て見ぬフリをして、細い腰を押さえて俺の欲望を彼女に埋めていく。

そうすると白い躯は苦しそうに暴れて、俺の肩に、背中に、彼女の爪痕が残る。


「やめっ…錫也…っんぅ」


必死で足掻く彼女の唇に噛み付くようなキスを落とした。何も喋らせないように。

勝手かもしれないけど、これ以上彼女の苦しそうな声なんか聞きたくないんだ。


「っは、」

「離して…やだ、錫也…苦しい…っ!錫也ってば…!!」


相手の事を大事にしたいと思うのは、今も昔も変わらないのに、どうして上手く行かないんだろう。

"幼馴染み"という関係を崩したいわけじゃなかったんだ。


「…絶対に離さない。今お前を手放したらお前は二度と俺のもとに帰って来なくなるかもしれない」

「っ」

「その時、俺はどうすればいい。月子がいなくなったら、俺は生きて行けないことくらいわかってる…くせに…」


ある日突然聞かされた恋の話。

お前は憧れている人に告白されてしまった、と嬉しそうに話してきたんだ。


「…違う、ちがうよ錫也…っわたしだって錫也が大切で、一樹さんとは違う存在なんだよ…っ!」

「他の男の名前なんて呼ばないでくれ…頼むから、」


そうやってお前は、俺の心の中を土足で踏み荒らして来るんだ。

俺がどれだけ月子のことを大切に思ってるかなんて、本当は月子に1ミリだって伝わってないんだろうな。


「…すず」

「…っ…どうして…!」


どうして、俺じゃだめなんだ。

そう聞きたいのに答えが怖くて聞けない。だから虚無感と絶望感を抱いたままこうやって乱暴にお前に触れるしかないんだ。


「逃げない、よ…っずっと一緒にいるよ…?だから錫也…っねぇ!こんなのやだよ…っ」


ぽろぽろと彼女の目から零れる涙。

彼女の涙を見たのはいつ以来だろう。普段は強くて元気なのに、やっぱり女の子なんだ。


「涙まで綺麗だなんて、本当にズルイんだな。」

「え…?」


彼女の顔が苦痛に歪んでも、俺はそれすら愛しく感じてしまうんだから。



「好きだよ。」

「錫、」

「……好きだ、月子」


他の奴のモノになるくらいなら、お前を傷つけてしまおうとも、俺だけのものにしたい。

未来が見えないとしても。






「………ごめんな」




独占欲か、支配欲か、愛情か。

そう聞かれたとしたら、はっきりとは答えられないだろう。



俺にはまだ、わからないよ。














(覚醒せよ、本能)
ごめんなさいごめんなさいごめんなさい怒らないでください悪気はないんです。゚(゚^o^゚)゚。

意味分かりますかね?一樹会長と月子が両思いになったと知った錫也が…って感じのつもりです

愛が重過ぎて怖い錫也が書きたかったのに…どうしてこうなった…

愛が重過ぎても萌えるのは二次元だからなんだろうな