※臨也の双子妹設定&名前固定








「玲雅」

「なぁに、りんくん」

「なにそれお兄ちゃんへの虐めですか」

「双子なんだから優劣関係ないっしょ」

「……原型留めてないじゃん」

「りんやくんがいいのか兄貴は?」

「いやまだ兄貴の方が「じゃ、りーくんね」






うちのいもうとが反抗期をむかえました。







「いいじゃないか。同じ顔同士がベタベタしてる姿なんてハッキリ言って気持ち悪かったし」

「首無しに惚れてる奴に言われても説得力に欠けるよ。てか気持ち悪いって何?」

「僕の愛は理解してくれなくていいさ。その時点で僕とセルティだけの愛はなくなってしまうからね」

「あっそ。俺の話は無視なのか」



新羅のきらきらした視線を流して俺は購買のパンに手を伸ばす。
ふと、右隣に感じる違和感。


「…玲雅は?」

「またそれ!?だから臨也は玲雅に嫌われるんだよ」

「なんか落ち着かない」

「一卵性双子については未だ解明されてない所が沢山あるから、と言いたい所だけれどそれはただのシスコンだ」

「流石に妹に手は出さないよ。出させもしないけど」



はぁ、と新羅の溜め息が聞こえたりしたけど気にせずチョコチップメロンパンにかぶりつく。

はやく帰ってこい馬鹿いもうと。






















♀♂


「シズくーん」

「あ゙?……って玲雅かよ」


キレそうになる米神の血管を必死で押さえて振り向くとやはり、俺が殺したくて殺したくてたまらないアイツ、の片割れがニコニコ顔で突っ立っていた。


「シズくんも購買なの?」

「そうだけど…お前確か4時間目の前に買いに来てなかったか」

「うん。でもババロア欲しくなっちゃって。シズくんはプリンでしょ」




そう言ってまた笑う玲雅を俺は以前ぶん殴ったことがある。

性別が違えど彼女らは一卵性双子。更にあの頃の玲雅の髪型はボブだったので走り際に臨也と事故的に擦れ違った玲雅を手に掛けてしまったのだ。


いくら尽くしても許される事のない罪に、玲雅は笑い転げていた臨也の野郎を蹴り飛ばして言い放った。

「私と臨也抜きで友達になって欲しい」



最初はびっくりした。でも、玲雅はそれ以降髪を伸ばし始めたので見間違える事もなくなったし、今現在もこうして本当の友人のように話せることが出来る。





「よし、シズくん一緒に行こっか」


「まー、取り敢えずシズちゃんは邪魔だから死んでくれないかな?」



因みに本当の友達"のように"となってしまうのは事あるごとに玲雅の双子の兄、臨也が絡んでくるからである。
今だってほら、玲雅に肩をかけて彼女とは違うニコニコ顔で悪態を吐いている。


臨也が単体でいるよりも玲雅が傍にいる時の方が、俺の血管はぶちギレそうになる。
手にした百円玉が嫌な音を立てた。



「てめぇ、なんでここにいやがるんだ」

「玲雅が来なくて心配だったんだよ。でもまさかシズちゃんがいるなんて…ね」

「ふ、ざけてんじゃ」

「シズくん、行こ」

「おい玲雅!?」

「りーちゃんも」

「りーちゃん!!玲雅なんか俺の扱い酷くない?」



俺と臨也を両脇に挟んだ玲雅は歩きだす。戸惑う俺と何故か半泣きの臨也を連れ、玲雅は悠々と屋上へ向かった。















「シズくん、よく食べるねぇ」

「そう言ってる玲雅もジャムパン、メロンパン、ホットドックにババロア。よく食べるねぇ」

「えへへ、新羅はもっと食べたほうがいいよ」

「それにしても、臨也と玲雅はやっぱり双子だなぁ……」

「でしょ!!」
「ちがう!!」

「だってお昼、二人ともメロンパンじゃないか」

「「………………」」


「臨也、メロンパン貰うぞ」



「このタイミングでっっ!!??」






神の愛する人は早死にする











追記:玲雅(レミヤ)は預言者エレミヤ(ア)からお借りしました。
臨也のキャラ見事に崩壊…。



「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -