025 最期の時


#冬獅郎#
*狂気味注意
*特に日番谷大好きな方注意






憎い。





憎イ憎イ憎イ憎イ憎イ憎イ憎イ憎イ憎イ憎イ憎イ憎イ憎イ憎イ憎イ憎イ憎イ憎イ憎イ

彼は私を愛してると言った。私が彼を愛していると知っていてそう言った。だからすごく嬉しかった。2人きりでいるときはいつまでたっても緊張したし、ハグやキスもした。結婚を前提に付き合っているから夜の営みだってそれなりにあった。それなのに……。


今言われた言葉が信じられない。喧嘩が始まった理由なんてもう覚えてない。それぐらい、些細なことだったんだろう。売り言葉に買い言葉とはよく言うが、だからって……
「私が桃の代わりって……どういうことよ!?」
「最初から、お前じゃなくてあいつが好きだったんだよ!!ただあいつは藍染に……だから妹である零、お前と付き合った」
「じ、じゃあ……あれは嘘だったの!?今までのこと、全部……」
「ああ。本当はもっと早くに別れるべきだってわかってた。けど、零とあいつが重なって、零と別れるのがあいつと別れるみたいで……結局ずっと言えなかった」

言葉がでてこない。
確かに姉と私は似ているとよく言われる。姉が目当てで近付いてくる男は少なくなかったから、それなりに警戒はしていたはずなのに。幼なじみだからと心を許していた彼までもがそういう輩だとは思ってもいなかった。彼ならば、私に見える姉の面影ではなく、私自信を見てくれていると勝手に信じていた。

だからこそ憎い。



「ねえ、冬獅郎」
私、良いこと思いついたよ。
「私と桃を重ねててもいいよ」
袂に小刀が入っててよかった。
「そのかわり、ちゃんと見ててね」
きっとこれが最高の復讐
「ばいばい、白ちゃん」
ほらまるで……



あの子が死んだみたいでしょ?





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