君の本気




“ばかまるさ〜ん、
 生きてますか〜(*^ ^*)”


着信メールを開くと、飛び込んできたのは生きてますかの文字。まさかと思って待ち受け画面に戻ると不在着信2件との表示。
ああ、やっちまった。よりによってあいつからの電話を無視しちまうなんて……。しかもあれから2時間は経っている。


慌てて電話番号を押すが、肝心の発信ボタンが押せない。こんなんで、いつか本当に想いを告げることなどできるのか? たく、らしくねーな、俺。


「すまねえ、零。遅くなっちまった。で、なんかあったのか?」
『え、あ、うん。てかごめんね?』

透き通る様なアルトの心地よい声が静けさの中に響きわたる。その声が少し震えている感じがして、何があったのか聞こうとしたが、それは遮られた。


『あ、あのさ、時間が時間だし、本題だけ言うね』
「ああ」
『あの、ね、その……』





『好きです』


いつもよりか細い声に加えて言うのを少し躊躇ってるのか、間が長い。だから何があったのかと構えていたらそれは俺がずっと望んでいた言葉。

「………本気で、か?」
『うん。こんなこと嘘なら言わない。じゃあ、それが言いたかっただけだから、じゃあね』
「あ、ちょっとまて」


切られた。
多分、最後の言葉は届いていないだろう。真っ赤な顔を無視しながら着信履歴から選択する。
自分の想いを告げるために……





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