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ぱぁんっ!!


ドアを開けた瞬間爆発音が響く。

「「柳、誕生日おめでとう!!」」



しばらく扉に手をかけたままぽかんとしていた。


――今、何が起こった??



目の前には綺麗に飾り付けられた部室と、


レギュラーメンバー



机の上には大振りのショートケーキがあり、これまた大きなチョコレートの板にホワイトチョコで
『HAPPY BIRTHDAY 柳』
と大きく書かれていた。


つまりは、レギュラーが、皆が俺の誕生日を祝ってくれているのだ。


誰も俺の誕生日を忘れていなかった。
その事実が俺の心の中の大きな錘を取り除いてくれた。



「どうだい蓮二、良い出来だろう?」

「精市、……あぁ、そうだな。」


クラッカーの紙テープが色々な所に落ちている部室は、
まるで小学生の誕生日パーティーのようで、
俺のためにここまで準備してくれたと思うと嬉しくなった。



「いつの間にこんな計画を立てたのか、なかなか興味深いものだ。」


「まぁ、それは秘密じゃけぇ、あんま詮索しなさんな。」


「俺達めちゃくちゃ頑張ったッスから!!」


「このケーキ俺が作ったんだぜ!天才的だろぃ?」


「すまねえな柳、今年はこれで行くってあいつらが言うこと聞かねえから…」


「うむ、……まあたまには息抜きも必要だろう。」


「そうですね。今日くらいは羽目を外しても良いのではないでしょうか。」



――あぁ、俺の欲していたものはこれだ。


口元が緩むのが自分でもわかった。


「ふむ。確かに今回のは予想外だったな。……良いデータが取れた。」


そう言うあながらも、いつものようにノートにデータを書き込むことはしない。
きっと今書いてもまともな事は書けないだろう。

それよりも今はこの雰囲気を堪能したい。


「さぁ、仕切直しに、もう一度いくよ。せーのっ」


HAPPY BIRTHDAY!! 柳



「……あぁ、ありがとう。」









―――――――――――
あとがき

いやぁ、なんとか書き終わりました。
本編と違い少し甘めにほのぼのとさせてみました。
どうだったでしょうか?


ここまで読んでいただいてありがとうごさいました。





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