カーテンの隙間からもれる太陽の光が眩しい。
寝返りをうって手探りで携帯を手に取ると、起きる予定の時間までもう少し。
たまには早起きもいいかなと上体を起こして隣を見るとオミはまだぐっすりと眠っているようだ。
気持ち良さそうにすぅすぅと寝息たてているのを見ると起こす気にもならず、そっとカーテンを閉じて静かにベッドから抜け出た。

顔を洗ってパンを焼いてコーヒーを淹れて。
そうこうしているうちに元々起きる予定の時間になっていた。
お互い休みだけど、今日は溜まった家事をしようと約束していたのだ。
静かに寝室に入ってまだ夢の中のオミの体を揺らす。

「朝だぞ、起きろ」

寝起きは悪くない方のオミがうーんと頭を振る。
カーテンを勢いよく開けると眩しそうに腕で顔を隠した。

「今日は家事をするって約束してただろ?」
「まだいいじゃん、もうちょっと寝ようよ」

寝ぼけているのかいつもより甘えるような口調が可愛い。
手を取って布団の中に引きずりこもうとするオミの手を制すると、ようやく目を開いた。

「おはよう」
「おはよう」
「こうやって起こされると新婚みたいだね」

そう言って幸せそうに笑う姿が照れ臭くて、それを隠すようにうるさいと布団からオミを引きずり出した。

「朝飯の用意はしておいたから早く来いよ」
「よく出来た新妻だね」
「バカなこと言ってないでさっさと家事終わらせるぞ」

そう言って寝室を出ようとすると、ふいに後ろから腕をひかれた。

「新婚らしくおはようのチューで起こしてよ」

いたずらっぽく笑うオミについあてられてしまった。
目を閉じて掠めるようにキスをすると満足げな顔のオミが目に入った。

「頑張って早く家事を終わらせないとね」

そう呟かれた本当の意味をカゲミツは終わってから理解するのであった。
newlyweds
ついった診断メーカーより
オミカゲお題『照れながら 布団から引きずり出す。』

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