※キヨヒカ前提です 「キヨタカさんは神様に頼りたいことなんてありますか?」 シックいな色合いのセンスのいいベッドに寝転がりながら、タマキはふと口を開いた。 見上げたキヨタカは一瞬思案する素振りを見せたがすぐに答えを出した。 「ないな」 だろうなとタマキは心の中で思う。 完璧を自負するキヨタカはきっと神様に頼らなければならない状態であっても、自分で道を切り拓いていくのだろう。 そして自分の思い描い通りの結末を迎えることが出来るのだろう。 今、こうしてヒカルがいないのを見計らってタマキが部屋を訪ねてしまうように。 都合のいいようにされている自覚はある。 それが分かっているのにこの関係をやめることが出来ないのは、それほど夢中になってしまったからだ。 幸せそうに笑う二人が妬ましく、別れて自分だけを見てくれたらいいのにと神様に願ってしまうくらいに。 だけど世の中はそんなに上手くいかなくて、いくら神様に願ったって二人は別れることはない。 ならば答えはひとつしかない。 タマキは何か頼りたいことでもあったのかと問うキヨタカににっこりと微笑む。 「俺はありましたよ、でもいくら頼っても何も変わらないんです」 ベッドに腰掛けているキヨタカに後ろから抱きつきながら、タマキは言葉を続けた。 「だからもう神様には頼りません」 耳元に唇を寄せながら言うと、キヨタカはいい心がけだと笑った。 すぐに視界がくるりと回り、見えた唇は挑発的な笑みを浮かべていて、きっと何を考えていたなんてお見通しなんだろう。 だからその決意を行動で示すべく首に回した手を引き寄せ、自分からその唇にキスをしてみせたのだった。 神様には頼らない キヨタマのBL言葉は 『神様には頼らない』 back |