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「んっあぁ、もっ、と!」

真っ暗な部屋にタマキが上げる甘い声が響く。
ベッドの上で絡み合うように腰を揺らしているのはタマキの上司であるキヨタカだ。
ここがいいのか?と言いながらわざと感じるポイントをずらして突き上げる。

「そこじゃ、あっ」
「どうしたタマキ?まだ足りないって顔だな」

低い声で囁いてシャツで隠れた胸の飾りに触れた。
それだけでタマキは面白いくらい反応を示す。
自分から腰を振ってもっともっととキヨタカを誘う。
激しい動きから一変、緩やかに腰を揺らしてやるとタマキが焦れたような声を出した。

「や、だっ・・・」
「なら止めるか?」

タマキの意図と違う意味で受け取ってやる。
すると涙を溜めた赤い目が睨んだ。
この顔が無性にそそるんだよな。
もう少しその顔を見ていたくて肩のラインを絶妙なタッチでなぞると、タマキが首に腕を絡めてきた。
同時に重なった唇にキヨタカが感心しているのもつかの間、噛み付くようなキスに煽られる。
最初は恥ずかしがってされるがままだったのに、これも調教の賜物だ。
奪われた主導権をすぐに取り返し、タマキの腰を撫でてやる。
一瞬離した唇から喘ぎ声が聞こえてキヨタカがニヤリと笑った。

「随分といやらしくなったんだな」

たらたらと蜜を流すタマキの中心に手を伸ばしかけたとき、突然勢いよくベッドに押し倒された。
状況を把握する前に荒い呼吸を繰り返すタマキが口を開いた。

「して、くれないなら・・・自分で動きま、すっ、あぁ!」

下から動くタマキを眺めるのも悪くない。
キヨタカが余裕の表情を浮かべていると、タマキがより一層激しく動き出した。

「キヨ、タカァ・・・」

喘ぎながら名前を呼ぶなんてなかなかやるじゃないか。
まだ刺激が足りないのか片手で自らの胸を弄り始めたタマキを見て、理性がぷつりと切れた。

「散々煽ったんだ、覚悟しろよ」

そう言って腰を揺らすとマキが気持ちよさそうな声を上げた。
正直言って今のタマキは普段の姿から想像つかないくらいエロい。
大人しそうなくせに実際は意外といやらしい。
そんなギャップにそそられてしまう。
最奥まで突き上げながらソレを扱いてやると、タマキが顔を横に振った。

「も、出ちゃうっ」
「じゃあ俺も出すぞ」

より一層動きを激しくしてやると、タマキが熱を吐き出した。
同時にキヨタカも絶頂を迎え中に熱をぶつけた。
ぐったりとしたタマキをベッドに横たえ髪を掻き分けた。
キヨタカはベッドに肘をついてその顔を眺めている。

呼吸が落ち着いた頃、後処理をしようとキヨタカが上体を起こすと背中から抱き着かれた。

「タマキどうしたんだ?」
「少しだけこうさせて下さい」

キヨタカは何も答えなかったがその手を振り払うこともなかった。
ただ黙ってタマキの体温を背中に感じている。

「このまま朝が来なければいいのに・・・」

そしたらずっと俺が一人占め出来るのに。
小さく囁かれた言葉は聞こえない振りをして。

窓の外は真っ暗な闇に月が輝いている。
明日はきっと天気だな、そんなことを考えながらバスルームへと向かった。

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