▽09/02 22:11
「そんなに食ったら腹壊すぞ」
「大丈夫だよ、ねぇヒサヤ」
クーラーのよく効いたミーティングルーム。
最近は特にこれといった仕事もなく各自がのびのびとしている。
それは諜報班も一緒でオミがさっきから暑いと言ってアイスキャンディーを食べている。
注意しても聞く耳を持たない。
オミに同意を求められたヒサヤは困ったような顔をしてえぇと頷いた。
「止めなくていいのかよ」
「こういうときは話を聞きませんから」
嬉しそうにぱくりとかぶりついて幸せそうな顔をしている。
まぁ自分で大丈夫と言うなら何も言わないでおこう。
カゲミツは特に気にすることなく作業を続けた。
「カゲミツ、お腹痛い・・・」
「さっき言うこと聞かねぇからだろ」
夕食の食材を買いに行って帰宅すると、オミがソファーでぐたりとしていてため息がこぼれる。
とりあえず荷物を台所に置いてお茶を沸かす。
その間にブランケットを渡してやると小さくお礼を言われた。
沸き立ての熱いお茶に氷を入れてすぐ飲めるようにしてオミに渡すと、ごくごくと喉を鳴らして一気に飲み干した。
「ありがとう、少しマシになったよ」
「これからは人の話を聞けよ」
「カゲミツは優しいんだね」
やっぱり俺のこと大好きなんだとクスクスとオミが笑う。
その言葉を聞いてカゲミツが一瞬固まった。
「・・・は?」
「すごく心配してくれたじゃない」
お腹痛くなってよかったかもと言うオミの声に顔が熱くなる。
俺ってちゃんと愛されてると嬉しそうなオミの顔がまともに見れない。
「照れてんの?カゲミツ可愛い」
黙って突っ立ったまんまのカゲミツの腕にオミが自分の腕を絡める。
幸せだと呟く声に顔の熱が増した。
「さ、触んな!」
「優しいのは少しだけか」
ついカゲミツがオミの手を突っぱねると残念そうに引き下がった。
のろのろと立ち上がり、自分でお茶をいれている。
今のしょんぼりした顔を見てさっきの嬉しそうな顔を思い出す。
「大人しくしてたら飯食わせてやるから座ってとけ」
「えっ・・・!」
目を瞬かせるオミを無視してカゲミツは台所へと向かった。
*
「カゲミツ、もう一回言って!」
「うるせ、自分で食わせるぞ」
「俺病人なのに・・・」
「自業自得だろ」
アイスを食べすぎてお腹壊す残念なオミさんと何だかんだ言って優しいカゲミツが書きたかっただけ。
あんまりス●カバー関係ないですね←
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