▽08/22 23:06
「俺が恋煩いとか、笑うだろ?」
「確かにイメージじゃねぇよな」
ぐしゃぐしゃのベッドの上、二人でごろんと寝転がって笑う。
触れ合う指先を絡めてぎゅっと力を込める。
「頭ん中、お前ばっかなんだけど」
むくりと上半身だけ起こして、カゲミツの顔を覗き込む。
ばーか、なんて笑うその表情が愛しい。
甘く気怠いこの時間が密かにトキオは好きだった。
いつになく感情を素直に出してくれるカゲミツに好きだなと再確認する。
「なぁ、もう一回好きって言って」
「やだ」
「ケチ」
「・・・じゃあ、好き、かもしんねぇ」
「なんだよそれ」
言ってから照れて枕に顔をぎゅっと押し付ける仕草が可愛くて仕方ない。
うつ伏せに寝転がるカゲミツに被さって低い声で耳元に吹き込むように囁く。
「抱き締めてていい?ってかそうさせて」
答えも聞かずぎゅっと抱き締める。
嫌がれることもなくされるがままのカゲミツの白いうなじにキスを落とす。
「くすぐったい」
「もうちょっといいじゃん」
ちゅっ、ちゅっと肩や耳の後ろにキスを落とす。
その度にぴくりと跳ねる肩にくすりと笑みがこぼれる。
白い肌に残る自分がつけた所有印に嬉しくなってそっと舌を這わす。
さきほどまで抱き合っていたというのに、また欲しくなってしまう。
「好きすぎて俺、バカみたいだ」
また元気になったソコをぐりぐりとカゲミツに押し付ける。
「本当、バカだな」
俺もなんだけどと言ってカゲミツがごろりと体制を変えた。
強請るように見つめられお望み通りにその唇にキスを落とす。
夜はまだ長い。溶けるようなキスを繰り返しながらトキオはふと思った。
by確かに恋だった様(恋に溺れる彼のセリフ)
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