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□011
貴方はオミカゲで『名字を捨ててあげようか』をお題にして140文字SSを書いてください。

名字を捨ててあげようか?敵対するオミに出くわした時、唐突にそう告げられた。まあ今の俺に名字なんてないようなものだけどと自嘲気味に笑うオミに唇を噛む事しか出来ない。もし俺が名字もスパロウも捨てたらお前は俺の手を取ってくれるかい?冗談ぽく告げられた言葉に俺は当たり前だろうと強く頷いた

20140706

□012
貴方はオミカゲで『諦めきれない』をお題にして140文字SSを書いてください。

お前の居場所はそこじゃない!背を向けたオミにそう叫ぶとゆっくりと振り返った。俺はお前の知ってる俺じゃない、フジナミオミという名前はとっくの昔に捨てたんだ。口端を上げる嫌味な笑い方をしてオミは再び背を向けた。お前が捨てたとしても俺が拾ってやる、そう叫んで伸ばした手は空しく宙を切った

20140729

□013
貴方はオミカゲで『距離のつかみ方』をお題にして140文字SSを書いてください。

人を見下した物言いで人と深く関わろうとしない。昔は自分から人に寄っていくような奴だったのに。だから屋上で物思いに耽るオミに一人じゃ寂しいだろと過去に言われた言葉をそのまま返すと怪訝な顔をされた。お前から来る気がないならこっちから行ってやるよと言うとお前は馬鹿だねと言いながら笑った

□014
貴方はオミカゲで『笑ってくれる?』をお題にして140文字SSを書いてください。

いつまでも辛気臭い顔しないでくれる?こっちまで滅入るんだけど。タマキにフラれて落ち込むカゲミツにそう声を掛けると暗い声で悪いと返ってきた。だからいくらメソメソしたって変わらないしさっさと前を向いた方が建設的だと言っても顔を上げない。いい加減そんな顔見たくないって気付いてくれない?

□015
貴方はオミカゲで『優先順位』をお題にして140文字SSを書いてください。

俺はカゲミツの一番の親友だしずっと二人で過ごしてきた。だから夜一緒にどうだと誘ったのにばつが悪い表情で今日はちょっとと返されてつい俺より大事な用かと聞いてしまった。すると今日はオミと飯食いに行く約束してるんだと言われ納得する。恋人の名前を出されたら引き下がるしかないが、少し寂しい

20150119

□016
貴方はオミカゲで『ふたりぼっち』をお題にして140文字SSを書いてください。

ミーティングルームのドアを開くとカゲミツが座っていた。お前だけ?おうと交わした後黙ってパソコンを触っているとと唐突にカゲミツが静かになったなと漏らした。きっと学生時代を思い出していたのだろう。大人になったんだよと答えるとじゃあ俺から話すよと言い出したカゲミツに目を瞬かせたのだった

20150225

□017
貴方はオミカゲで『頑なに拒む両手』をお題にして140文字SSを書いてください。

ねぇキスしていい?二人っきりのワゴン車でふいにそう尋ねるとカゲミツはビクリと大きく肩を揺らした。絶対にダメと両手で口を塞ぎ首を降るカゲミツにフッと笑う。キスは口だけにするものじゃないんだよと心の中で思いながらそっと首筋に唇を落とすと悔しそうに睨んでくるカゲミツと目が合ったのだった

20150907

□018
貴方はオミカゲで『諦めきれない』をお題にして140文字SSを書いてください。

お前は今幸せなの?タマキと付き合い始めたカゲミツにそう尋ねると、ああと返された。ここで笑顔で幸せだと言ってくれれば諦めがついたのに念願のタマキと付き合えたというのにカゲミツの顔は浮かない。なら奪っちゃおうかなと小さく言った言葉にカゲミツが聞き返してきたが、なんでもないと首を振った

20151010

□019
貴方はオミカゲで『上手な甘やかし方』をお題にして140文字SSを書いてください。

睡眠削ったところで効率が落ちるだけだろ?馬鹿なんじゃないと言わんばかりでオミがカゲミツを見遣る。うるせーと言い返しそうなカゲミツにブランケットを押し付けシートに押し倒すとすぐに寝息を立て始めた。もっと上手な甘やかし方があるだろと呟く俺にカゲミツにはこれがいいんだよとオミが答えた。

20160426

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