▽07/19 01:00

「ベタベタすんな」
「ちょっとしたスキンシップじゃん」

ミーティングルームのソファーでカゲミツがパソコンを触っていると、後ろから伸びてくる腕に文句をひとつ。
しかしトキオはさらりと受け流しカゲミツの白い首に腕を絡める。
ぺちんとカゲミツがその腕を叩いてもトキオは動じない。

「照れないでいつもみたい甘えればいいじゃん」
「バカかお前」

いつ俺が甘えたんだと喚く口を塞ぎたい衝動を抑えて綺麗な金髪を撫でる。
目の前にある白い首筋がほんのり赤く染まっていて、唇を落としたい衝動は抑え切れなかった。

「なっ・・・!」
「どうかした?」

あんまり大きい声出すとみんなに見られちゃうよとカゲミツの耳元で囁いてやる。
怒りと羞恥でさらに赤く染まった首筋にトキオが笑う。
その姿がトキオの悪戯を煽っているとも知らずにカゲミツはパソコンに向かっている。

「カゲミツ、どうしたんだよ」

わざとらしい声で聞くと漸くカゲミツが振り返った。

「なんでもないって言ってるだろ」
「顔真っ赤にしちゃって可愛いね、カゲミツは」

トキオはくくく、と喉を鳴らして笑った。
それとは反対にカゲミツは不服そうだ。
またいいように遊ばれていると思うと腹が立つ。
ふんと鼻を鳴らしてそっぼを向いた。

「そう怒るなよ」
「怒ってねぇよ」
「嘘つけ、綺麗な顔が台なしだぞ」
「・・・恥ずかしい奴」

首に回された腕をもう振り払おうとせずにパソコンに向かうカゲミツに苦笑する。
なんだかんだ言っても恋人同士だ。
トキオは顔をぎゅっと近付けてパソコンを覗き込む。

「何してんの?」
「新しいプログラム作ってる」
「そっか、今日なんか食いたいもんある?」

本人達(というかカゲミツ)はそういうつもりはないのだろうが、二人の周りは甘い雰囲気が漂っている。
カナエは苦笑いを浮かべ、オミは顔をしかめている。

「そういうのは二人っきりのときにしろよ」

というヒカルの呟きは二人に届くことはなかった。

byfisika様(恥ずかしがりやな君の5のセリフ)

home top

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -