▽07/20 00:43
二人で一緒に暮らすマンションの一室。
今年は節電だとクーラーをつけずに、だぼっとしたタンクトップのカゲミツがだるそうにうちわで扇いでいた。
下は短パンで、いつも通りきっかりと服を着ているオミをジト目で睨みつけている。
「お前は暑くないのかよ」
「暑いといえば暑いけど、そんな格好で誰か来たらどうするんだい?」
もっともだけど、素直に頷くのは嫌でプイッと横を向く。
「いくら暑いからって、その格好はよくないね」
カゲミツはオミの心中など知る由もなかった。
すらりと伸びた白い足や、広く開いたタンクトップの背中に悶々とした気持ちを抱えていることなんて。
それをカゲミツに伝えたところで、着替えてくれるなんてことはないだろうし。
ソファーでぐったりとしているカゲミツを横目でチラリと見遣る。
首元に小さく赤いものを見つけ、オミが立ち上がった。
「カゲミツ、これ、何?」
ソファーの隣に座り、小さな赤いものを指でなぞる。
ぷっくりと膨れていて、言われなくても正体はわかったが口に出さずにはいられなかった。
「あぁ、寝てる間に噛まれちまったみたいだ」
痒くなるから触んなと押し退けようとするカゲミツの手を掴む。
よく見るとカゲミツの体には首以外にも手や腕などいくつか噛まれた跡があった。
ふぅと息を吐き出しながらカゲミツの顔を見つめる。
「こんなにも噛まれちゃって」
ひとつ、ふたつと数えていくと、カゲミツがふて腐れた声を出した。
「夜、窓開けてんだから仕方ねぇだろ」
またもやそっぽを向いたカゲミツの顔を、自分の方に向けた。
「俺以外の奴にそんなに噛まれるなんて、許せないね」
低い声で囁いて最初に見つけた跡を舐めるとカゲミツが大きく肩を揺らした。
「たかが虫だろ」
「虫でも許せない」
そう呟いて数えた順番通りに舐めていくオミに、意外とこいつ嫉妬深いんだなと思いながらカゲミツは目を閉じた。
*
その後、まさかこんなところは噛まれてないよね?とか言いながら服を捲りあげるオミさんに、やっぱり噛まれてて舐められてそのまま頂かれるカゲミツなんて如何ですか?←
どうでもいい話ですが、ぶかぶかのタンクトップの大きく見えた腋のあたりから手を突っ込んで胸をまさぐったりしてたら萌えます←
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