反応はいかに




「全身性感帯?」


保険医と不良くんの声が見事にはもって少しびっくり。
俯きながらもチラリと視線をやれば、保険医は片眉を器用に上げて素っ頓狂な顔で俺を見ていて、不良くんは世にも恐ろしい形相で俺を見下ろしていた。

不良くんの余りの怖さに瞬時に視線を逸らしながらも、俺はゆっくりと口を開いた。



「中学二年生の秋頃から、どこを触られても異常なまでに感じるようになったんだ・・・。服の上からなら平気なんだけど、直接肌で触れられるとホントだめ」

「ふ〜ン、それで全身性感帯ネ」


保険医は俺の言葉に納得したように頷くと、顎に手を当てて首を傾げた。
その様子をぼんやりとした眼差しで見ていると、不良くんがドスの効いた低い声で保険医に問い掛ける。



「身体中のどこを触っても感じるって、んな病気あんのかよ」

「う〜ン、残念だけど聞いたことないなァ。病院とか行ったりした?」

「行ってないです・・・ていうか親もこのこと知らないし、この話したの二人が初めて」



俯きながらそう言えば、保険医は「思春期だもんネ」と呟いてまた考えだした。


いくら考えたところで、答えが出るとは思えないけど。



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