保健室の悲劇





「し、失礼しまーす・・・・」

「・・・・」




結局あのまま担がれて保健室へ来た俺は、ひどくやつれたと自分でも思う。

だってさー!!肩の上ってすっごいバランス悪いわけ、お腹潰れるし。これが仲の良い友達とかだったら遠慮なく腕で支えるけどさ、相手はあの不良サマサマだよ!?普通に無理な話ってわけで、俺は保健室までの道のりで相当の腹筋を使ったのよ。

まぁ今が授業中ってのが唯一の救いだよね・・・。あんな場面親衛隊の人たちに見られてたら・・・考えただけで恐ろしい!!


そんなわけで保健室に到着したわけなんですが・・・、





「おやおや、竜ヶ崎クンが保健室なんて珍しいネ!」




保健室の先生がこんなにだらしなくて宜しいのかしら!?

ど派手な真ッピンクのワイシャツを第三ボタンまで開けて、所々に安全ピンやチェーンがあしらわれている白衣。後ろで括られている長い髪は白金と黒のツートンだ。


・・・これが保険医だなんて信じない!!




呆然と保険医を眺めていると、不良さんはノソノソと歩き出し保険医の前にある長椅子に俺を降ろした。




「あれ、この子は?」

「捻挫」

「ああ、なるほどネ!じゃあキミ、捻挫したとこ出して〜」

「・・・・えっ!?」




ボンヤリとしていた所を急に話しかけられてつい過剰に反応してしまう。




ていうか、さ。
俺ちょっと思ったんだけどね、捻挫したとこを見せるってことは当然触られちゃうわけで、それってつまり俺としては大変よろしくない事態でして・・・・。





俺、やばくない!!?




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