こくふくせよ!







恐怖症、というものをご存知だろうか。
高所恐怖症、対人恐怖症、尖端恐怖症エトセトラエトセトラ。

そんな様々な恐怖症がある中で、僕、山田ケンタは少し変わった恐怖症に悩まされている。



それは・・・―










―美形恐怖症、である。










きっかけは近所に住む歳の離れた顔の綺麗なお兄さん。
そのお兄さんは俺の何を気に入ったのか、小学校低学年だった俺に会う度に抱き着いて、キスされて、ケツ揉まれて・・・。今考えただけでも恐ろしい!

とにかく幼い俺に恐怖心を与えるには充分なことをされ続けたわけで、俺は立派な美形恐怖症へと育ったわけです。


美形に会えば鳥肌は立つし寒気はするし体は震えるし、酷いときには吐き気もするし最終的に号泣。とにかく号泣。





そんな俺を見かねた両親が入学させたのが、この全寮制の男子校。
基本的に金持ちのボンボンが入学するような所なんだけど、自慢じゃないけどそこそこ頭の良い俺は特待生として入学することができた。


何でこの学園に入れられたのかって言うと、何故かこの学園、顔の整ってる人が多いそうなんです。




いや、じゃあ駄目じゃん!って思った方。その通りっ!
普通に考えてダメだよね?危険だよね?美形恐怖症の俺を美形の園に入れるとか、自殺行為だよねぇ!!?


・・・・俺の両親の頭は、多分どこか可笑しいと思う。






噂通り美形だらけのこの学園。
毎日毎日鳥肌立つし怖いし泣きそうだけど、俺は無事に美形恐怖症を克服できるのでしょうか・・・。

とりあえず、同室者の美形さんとお話するとこから、始めてみようかな?





頑張れ、俺!!






prev next


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -