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だめだ、泣きそう。
自分の不甲斐なさにほんと涙出そう。


慌てて俯いて顔を隠そうとしたけど、今ここで爽やか君から目を逸らしたらホントに駄目になると思う。

俯きたくなる自分を奮い立たせ、爽やか君の黒曜石のような瞳をじっと見つめる。


が、


「やっぱ無理ぃぃいいい!」
「えっ!?ちょ、えぇ!?」


ぼろぼろと零れ落ちる涙は輪郭を伝ってスラックスに染みを作る。
小刻みに震える体を強く抱き締めながら教室から出ようと席を立つも、爽やか君に腕を掴まれてしまい。


「ひっ・・・」
「ごめん、俺何かした?何か悪いこと言った?気を悪くさせたなら謝る。・・・やっぱり俺のこと嫌い?」


切なげに眉を寄せる爽やか君に、俺は咄嗟に否定しようと口を開くけどそこから声が発せられることはなく。

それどころか涙の量は増すばかりだし、ああもうホントやだ。


「ねぇ何か言ってよ・・・」


爽やか君は苦しげにそう言うと、腕を掴む力をぎゅっと強めた。

何も言えなくてごめんなさい。・・・でも何でこんなに俺に構うんだろう。今まで一回も話したことないし、こんなに構う必要はないはずだ。
それなのに、何で?



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