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「見つけた」

第三棟の裏口付近に怪しい人影が六つ。草影に隠れて校舎の様子を伺っているようだ。
その姿を確認した俺は、残っていたオイルを全て飲み干し、未だ呆然としている会長に声をかけた。


「会長、後のことは頼む。」
「え、いやお前腕からマイクが」


何か会長が言いかけてた気がしたが、生憎俺には時間がない。
構わず耳たぶに設置してあるスイッチを押すと、靴の裏から炎が噴射し、たちまち俺の体は宙に浮いた。


「ええええええ!!!??」


食堂内に驚愕の声が響き渡るのを耳にしながら、俺は食堂の窓を突き破って外へ飛び出した。

向かう先は第三棟だ。



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