5



えっと、こいつ誰だっけ。俺生徒会の人たちよくわかんないんだけど、多分書記。何となく書記。いやもしかしたら違うかもしれないけどまあ書記でいいや。

え、ていうかマナちゃんって何で知ってんの。こんないかにもチャラ男な風貌のこの人が何でネットアイドルマナちゃんを知ってんの。マナちゃんの人気すごすぎで俺びっくり、っていや今は驚いてる場合じゃないんだろうけど。


「この部屋の飾り!どう見てもマナちゃんっしょ!え、でもこの部屋って平凡くんのだよね!?え!?」
「ちょ、卓也!マナちゃんって一体何なんだよ!訳わかんねー!ていうか学もこの部屋なんだよ!」


書記だと思われる男が俺の部屋と俺を交互に見ながら騒いでいると、隣に居た王道くんが書記だと思われる男・・・略して書記男に掴みかかって問いただしてる。

いやそんなにブンブン振らなくても聞こえてると思うんだけどって、え。まさかのこの流れで俺に来るの?


何て答えようかな、何て考える暇もなく。
まあ何と言うかマナちゃんやってる本人がドン引くくらいの勢いで書記男がマナちゃんを語り始めたわけですよ。ああ怖い。


「幸ってばマナちゃん知らなねーの!?うっそ信じらんないありえない!えっ、お前らも知らないの!?会長こないだブログ見せたじゃん!可愛いって言ってたじゃん!」
「・・・知らん」
「っはー、ありえない!マナちゃんは今超人気ネットアイドルで一日何百万アクセスもの数値を叩き出すスーパーブロガーだよ!!毎回変わったコスチュームや衣装で飽きねーし可愛いし化粧の仕方によって雰囲気変わるのにマナちゃん本来の可愛さは失われないっていう奇跡の美少女だよ!?知らないの!?ブログの更新率や日記の内容何かも人気の一つだし、ここまで人気なのにアンチが全くいないっていうのもまじすげーよマナちゃんマジ神なんですけど!」


え、なにこの人怖い。

いや何か日記のコメントだけがファンとの繋がりだったから、こんな間近でファンを見るとまじで怖い。っていうかえぐい。顔がイケメンなだけあってすごく残念な気持ちになった。

こんなにマナちゃんって愛されてるんだね。男でごめんなさい。




prev next


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -