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溺愛する千春くんに謝られて、副会長でもある僕は困りに困っていた。

もしこんな所を隊長に見られたら、という心配もあるが、可愛くて可愛くて食べちゃいたいくらいに大好きな千春くんが今にも泣きだしそうになってしまっているではないか。

千春くんを泣かすなんて絶対にしたくない・・・。

ぷるぷると震えながらくりくりのお目々に涙を滲ませる姿はまさにハムスター。
ハムスター、何て思ったのが間違いだったのか。

僕の手は勝手に千春くんの頭へと動いていったのだ。


ぽふっ――、


「ふえっ?」


僕の手は無意識に、そう無意識に千春くんの頭を撫でてしまっていた。
いやもう無意識ってほんと怖いね。横で物凄い顔で凝視してる会長よりも怖いね。

でもさ、もう止まらないんだよね。


「ぶつかってごめんね?怪我してない?」
「え、あ、はいっ!!」


未だに床に座りこんでる千春くんの前に屈んで頭をなでなで。
ふわふわな髪の毛がもうほんと愛しい。どうしようくせになりそう。


「前を見てなかったから、ほんとごめんね?お尻打ったでしょう?」
「えっと、あの、ぼくは大丈夫です・・・ッ」
「ほんとに?無理ないでね。立てる?」


わたわたと慌てる姿も可愛くて、見守り隊のルールを破りまくってるけどもういいや。
千春くんのためならどんな罰だって受けてたつよ。

ふんわりと微笑みながら手を差し伸べると、千春くんは顔を真っ赤にしてふるふると手を伸ばしてきた。


・・・・と思ったら。



「うっ、ふええええっ」
「っ!!?」
「千春たん!?」







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