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まあぶっちゃけた話、居留守しとけば何の問題もないと思ってた訳。だっていっつもいつ扉を破壊されるかハラハラしながら隠れてたし。だから今日も平気なはずだったのよ。

なのにさ、


「幸、そこどけ。俺が開ける」


はい、これ会長の声ね。
会長と言えば学園の頂点を統べる者ね。学園の頂点を統べる者と言えば学園の全てを司る者ね。学園の全てを司るってことは学園の全てに通じるマスターキーを持ってるってことね。

つまり俺の部屋も開けれるってことね。


寮の部屋自体はカードキーなんだけど、個人部屋は普通の鍵な訳。扉の外でチャリチャリ音が聞こえるんだけど、これってつまりそういう意味ですよね、ね。

ってことはさ、ね。

俺の部屋見られちゃうってことじゃんね、ね。



―――カチ、


「学!飯行こ・・・う・・ぜ・・・」



意気揚々と扉を開け放った王道くんは俺の部屋を見て唖然としている。言うまでもなく周りの方々も、ね。

何か物凄く気まずい空気が漂ってるんだけど、ちょっと誰か助けてくんない?いや、もうほんと辛いから、マジで。すっげえ興味津々に部屋見回してる奴とか居るし、口に手をあててドン引きしてる奴もいるし。ホント辛い。なにこれ。

どうしたもんかと固まっていると、口に手をあててドン引きしていた奴が信じられないと言った顔でとんでもないことを言いやがった。


「ま、マナちゃん・・・・・?」
「えっ」


え、今この人、マナちゃんって、え。



え。




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