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数秒ぶりの地面に心の中であいさつをして三人を見上げると、なんだか皆してにこにこと笑っていた。
正直かなり不気味です!
背の高い方のお友達さんは一見無表情に見えるけど、よ〜く見たら微妙に唇が弧を描いている。
背の低い方のお友達さんはゆるゆるとした人懐こい笑みを浮かべていて、
塁にいに限っては笑顔が恐ろしすぎて何も言えません。
塁にいが笑ってるときは大抵いいことがないのです。
「塁ってば何でもっと早く唯くんのこと教えてくれなかったわけ!?」
「今日教えただろーが」
「今日じゃなくて、もっと早く教えて欲しかったってこと!梓もそう思うでしょ?!」
「・・・・そうだな」
「んなもん知らねーよ」
な、何だか話がよくわかりません・・・!
三人の会話の意味はよく分からないんだけど、とりあえずお友達さん達は俺のこと知りたい・・・みたいな?
それならそれなら、やっぱり自己紹介からだよね!
「あ、あの!」
わあわあと騒いでいる三人に思い切って声をかけると、三人はピタリと会話を止めて俺の方を見た。
な、なんだか顔のキレイな人たちに一斉に見られると申し訳ない気分・・・。
あ!
とにかく二人に挨拶しないとね!
「えっと、俺、塁にいの弟の唯って言います!よろしくしてくださいっ」
ふに、と頬を弛めて笑うと、お友達さん達は驚いたように目を見開いて顔を赤く染めた。
な、何で?
◎