るいはともをよぶ




呆れた顔でさらにはため息まで吐きだした塁にいに唇を突き出していると、塁にいは思い浮かんだように制服のポケットから携帯を出して俺に向けた。


え、なに・・・?



「おら、唯。笑え」
「えええ、・・・こう?」
「だめ、キモい」
「きも!?」


真顔で酷いことをサラッと言う塁にいにショックを受けていると、塁にいに放置されていたお友達さんがこっちにやってきた。

な、なんだかお二人とも美形なんですけど!えっと、あれだね!こういうのって・・・・えー、と。


と、ともはるいをよぶ?


みたいな!!



「この子が塁の弟?ずいぶん可愛らしい格好してるね」
「・・・・」
「何でこんなふざけた格好してんのかは知らねぇが、これでも一応俺の弟」


お友達さんからの視線をぐさぐさと受けながらもどうしたらいいか困っていると、背の高い方のお友達さんが俺の目の前に飴を差し出してくれた。


「え、え・・・?」
「やる」
「え!?い、いいんですか・・・?」


初対面の人に物をもらうのは気が引けてその人の顔をちらりと見れば、その人は微かに口角をあげて微笑んでくれた。


そ、そんな笑顔見せられたら!



「ありがとうございます!」



俺もつられて笑顔になっちゃうでしょー!




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