懐かしい夢を見た。
小さい頃の俺と兄ちゃんの夢。
小さい頃の兄ちゃんは今みたいにイジワルではなく、俺にべったべたのあっまあまなブラコン野郎だった。
それは俺にも言えることで、そんな兄ちゃんが俺は大好きだった。
夢の中でも兄ちゃんは俺をとろっとろに甘やかして、それが嬉しかった俺は堪らずちゅうしたんだけど、そこで感じたイワカン。
―唇の感触が違う。
兄ちゃんとは数えきれないくらいちゅうしてるから、唇の感触だって余裕で分かる。
でも今重ねている唇は、兄ちゃんのソレではない。
段々とクリアになっていく意識。覚醒していく頭。
ああ、分かった。
・・・これ、夢じゃないや!
そうと気付いた瞬間ぱちりと目を開く。すると目の前には知らない男の顔。
ああ!またやっちゃった!
◎