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ぽかんと口を開けながら顔を触ってくる先生から一歩離れ、未だぼーっとしている先生に話し掛ける。



「せんせ?どーしたんですかぁ?」
「け、敬語も使える・・・!!」
「はい?」



途端に顔をキラキラとさせ、俺の両肩をがっしりと掴み顔を近付けてくる先生。

・・・これってセクハラ?




「ちょ、せんせー?」
「ああっ!先生という単語に嫌みも何も含まれてない!なんて純粋な先生なんだ!!」
「え、は?」



ちょ、まじやばいこの先生!いろんな意味でやばいよー!っていうか怖い・・・。


なんて考えていると、先生はキラキラとした笑顔を一変させ、小ぶりの瞳からほろほろと涙をこぼし始めた。




「えっ!?ちょ、えぇ!?」
「ううっ、ごめっ・・・!お、俺職員室の見張りたのっ、頼まれてて・・・っ、そしたらっ、ふ、ふりょ、不良とかチャラ男がっ、!クラス教えろってドア叩くし!怒鳴るし!おれ、俺ほんと死ぬかとおもったぁ・・・っ、うぅっ」
「せんせー・・・」




俺のカーディガンをぎゅぅっと握りながらぐずぐずと泣く先生に、俺はなんだか可哀想になってきた。

だって俺も不良に絡まれたことあるし、あれってすっごく怖いわけ。無駄に顔近付けてきて、怒鳴り散らすんだよ!?そりゃあ怖いよね〜。



とりあえず未だに泣いてる先生を泣き止ますために、俺は両手で先生の頬っぺたを包み、目線を合わせた。

って言っても俺の方が小さいから背伸びしてるんだけどね!




「せんせー」
「え・・・?」






ちゅ、





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